社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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Q586 剣道をしています。試合に負け続けるようになり憂鬱(ゆううつ)です。どうやったら、楽しく剣道が出来ますか?

私は剣道をやっています。始めてばっかりの時は、剣道は楽しいな、と思っていました。そんな中、急に試合で負け続けるようになってしまって、自分より弱い人から負けたらどうしよう、と不安でいっぱいになってしまいました。試合の日は、憂鬱(ゆううつ)な気持ちで行くことが多いのですが、やっぱり、出来なかったことができるようになると、嬉しいので、辞めたりはしたくないです。どうやったら、楽しく剣道が出来ますか。

回答

ここなびへの相談ありがとう。剣道でも他のスポーツや勉強などでも、勝ち負けのある“勝負”という土俵(どひょう)においては、誰にでも不安は付きものです。受験など、合否(ごうひ)という結果をともなう場合は最(さい)たるものでしょう。

始めた頃は勝ち負けを意識せず、新しいことができるようになる喜びの方が、勝っていたと思います。はっきりと白黒結果がついてしまうようになった途端(とたん)、怖くなってしまう。多くの人がそうだと思いますし、かく言う私もその一人です。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉は、特に剣道の世界では広く知られた言葉ですね。様々な解釈(かいしゃく)がありますが、私の愛読する「3月のライオン」というマンガの2巻の中で、高橋君という中学生の野球少年の言葉にこんなのがありました。
「ピンチの時によく監督に自分を信じろと言われるけれど、逃げたり、サボったりしたことは自分しか分からないけど…(省略)自分の中に、ちょっとでも逃げたり、サボったりした記憶があると、いや、だってあの時サボっちゃったしって思っちゃって、それができないんですよね」

あなたはきっと剣道とひたむきに向き合っているからこそ、楽しむだけではなく、剣道を通じて成長しようとしているのだと感じます。きっと今後も続けていく上で、様々な壁に突き当たるかもしれない。そうなった時、否が応でも※1勝負というプレッシャーはついて回るはず。そんな時、苦しいけれど、上手くできなかった時や試合に負けた時の敗因を分析(ぶんせき)して、次の試合や自分の目標を決めて挑戦してみてください。その目標が達成できた時、または勝ちたい試合で勝てた時、今の「楽しい」よりももっと深い喜びにつながるはずです。それは苦しみを乗り越え、自分で手にした「楽しさ」だからです。

※1否が応(いやがおう)でも:何が何でも

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