Q352　受験生なのですが辛くて今生きるので精一杯です。

ここなびに相談ありがとう。

切羽詰まった（せっぱつまった）気持ちを受け止めました。

少し話が逸（そ）れます。ここ数年で「働き方」の多様性は徐々に浸透（しんとう）してきたように感じるのですが、進路を決めると言う高校３年生が抱える節目の扱（あつか）いはあまり変わっていないように思います。

小中高と来て、個別性が高い目標を受験として強いられる高校３年生が戸惑（とまど）うのも当然でしょう。

入学出来るか、否（いな）かと言うことだけでなく、あなたのように、進路の選択に心が付いていかないと感じて悩んでいる人は少なくないと思います。

一方、レールに乗れる人もいれば、模試の結果に一喜一憂（いっきいちゆう）する人、早々に離脱（りだつ）する人などさまざまな高校３年生も存在します。どんな選択をしてもこれまでとは違って、何かを取りこぼす心配を始終抱えながら不安な毎日を過ごしているのではないかと思います。

結果、大学入学を果たした人もいる中で進学をしなかった人、一旦入学した大学を辞めた人、新しい目標が見つかった人等々、レール上にはない生き方をしている人をたくさん知っています。皆さん今を生きることに自信を持っていて満ち満ちているように感じます。共通しているのは、「自分を知る勇気」を経験したと言うことでしょうか。

さて、あなたの相談に戻りますね。

今を生きることで精一杯とあります。眠れていますか？ちゃんと食べていますか？受験のことをいろいろわかっているつもりでも心が疲れてしまったんですね。学校に行っても皆、懸命（けんめい）に同じ方向を向いているように見えることに息が詰まるのでしょうか・・。幸い、親御さんが温かく、悩んで苦しい状況に時間を費やすことを許してくれているようですね。

大学には行きたいとあるけれど、何を学びたいのか、興味があるのか、皆と一緒の駅からレールに乗りたいのか、あるいは、どれも自分の中で見つけられていないのか、勇気を出して本当の自分と対峙してみるのはいかがでしょう・・・。ヒトとしても、今の自分を知って前に進むことが成長の一環だと思うからです。そうすると欠けていることにばかり目が向くでしょう。でも誰も完全な人はいません。自分の出来ていることにも目を向けてあげてください。

あなたはきっと何かを得られ、感じることが出来ると思いますよ。だって客観的に物事を捉えて、状況を素直に表現できる文章を書くことが出来るのですから。

社会に出れば、〇〇大学卒なんて言う免罪符はないに等しい時代になってきているんです。就職する時には、どう生きてきたか、何を感じたか、何をしたいのか、を問われます。あなたの人生を、あなたの意志で掴み取っていく年齢にさしかかったのですね。これまでとは違って、受験も含めた経験や体験によって今のあなたと少し先の自分とはずいぶん違うことに気が付くと思います。身近なところから少しずつ自分で自分に投資するつもりで取り掛かってみてください。

温かな親御さんのもと、あなたなら大丈夫。きっと道が見つかると思います。

心が疲れてしまった時、リラックスできる方法を大切にね。