回答
勇気を出して、悩(なや)みを相談してくれてありがとう。
あなたは、悩んでなやんでリストカットを繰(く)り返していたのですね。痛かったでしょう。自分の体を傷つけ一人で苦しんでいたのですね。もうこれからは体を傷つけるのを止めて、あなたが抱(かか)えている心の悩みを、一緒に考えていきましょう。
さて、あなたの悩みは、理想の自分になれない自分自身が嫌いなのですね。高校生の頃は、みんな自分自身に目がいく時期なんです。私もそうでしたが、自分の姿形や性格、友達や親との関係、そして、勉強や将来のことまで、「こんなはずではなかったのに」と、理想の自分になれない今の自分に腹が立ち自分自身を追(お)い込んで自分を嫌悪(けんお)するのです。
例えば、性格です。自分の性格の「ここが気になる」「あの部分が嫌だ」って、真剣(しんけん)に考えれば考えるほど落ち込むんですね。つまり、自分を見れば見るほど、「理想の私」と「現実の私」の違いが目につくのです。私の高校生時代もそうでしたが、うつ状態になり死にたいと思い込むようになったことを覚えています。自信や笑顔に溢(あふ)れている周りのクラスメートも、実はみんな悩んでいるのです。自分だけではない、と思うことが、まず大切でしょう。
では、自分自身の「心の悩み」をどう克服(こくふく)したら良いのでしょうか。
それは、環境(かんきょう)や考え方を変えることです。どんなテレビを見るのか、どんな本を読むか、誰(だれ)とおしゃべりするかによって環境は変えられます。それによってあなたの心も成長していくのです。そのとき大事なことは、自分自身を嫌いにならないことです。そして、自分には確かに欠点がある。でも、「私は世界でたった一人のかけがえのない存在だ」。また、ダメなところを減らすという発想よりも、「自分自身のいいところを見つけて伸(の)ばしていくんだ」と開き直ると生活や生きることの楽しさを体感できるようになります。自分に対する嫌悪感もなくなりました。
私の場合、こうして乗り越えました。あなたもできると思うよ・・・・。
回答
死にたいと思っているんだね。
死にたいと思うのは、実は『なぜ、人は生きるのか』という問いの裏側にあるものだと私は思います。
『なぜ、人は生きるのか』
古今東西(※)、老若男女(※)、皆一度は考える問いなのかもしれません。
この問いに早くから出会ったあなたは、きっと『生きる』ということを真剣(しんけん)に考える人なのでしょう。
今は、その問いを自分に向けているので、きっと苦しいし、つらいし、疲(つか)れるし、めんどくさいし、やりきれないと思うのは当然だと思います。
なぜなら、『なぜ、人は生きるのか』という問いは全人生をかけて答えを出していくものだと私は思うからです。
でも、今あなたが高校生なら高校生の自分が思う考えもあります。あなたが大人になってからの答えもあります。それは一致(いっち)しているかもしれないし、まったく違った答えかもしれません。一致していないからといっておかしいというものでもありません。
もし、自分の思い、自分の考えがうるさく感じたら、いったん、脳から自分の思い、考えを少し追い出してみてはどうでしょうか。脳は一度に二つのことは考えられないといいます。
・ おいしいものを食べる
・ お風呂(ふろ)にゆっくり入る
・ 歌を歌う
・ 音楽を聴(き)く
・ 思いっきり校庭を走る
・ 映画を観て思いっきり泣く
現実逃避(とうひ)だと思うかもしれません。でも、体が楽しいなぁとか嬉(うれ)しいなぁと感じることもしっかり生きるということの一つだと私は思います。
あと、私があなたに伝えたいことは、あなた自身を救う言葉に出会うことです。
あなたが『あぁ そうだなあ』と納得できる言葉を探しあててみてください。
それは人からの言葉かもしれない。それは本を開いたら、たまたまあった言葉かもしれない。映画のセリフかもしれない。それは歌の歌詞かもしれない。
もうすでに出会っているのかもしれないけれど、あなたを救う言葉は一つでも多いほうが生きやすいと思います。
『なぜ、人は生きるのか』
私は今も考えています。考えて生きることで、理想の自分になっていくのだと私は思うのです。
※ 古今東西 昔から今までと、すべての所。いつでもどこでも
※ 老若男女 老人と若者。男女