私たちの住んでいる地球が、できたのは46億年前です。
青い海と緑の大地、そして、大気。
生命が誕生し、進化し続けた地球。
私たちの原点ともなる地球を、私たち自身が破壊しています。
その結果が、環境問題のひとつになっている「地球温暖化現象」です。
地球温暖化とは、一体どういうことなのか?
今、地球で何が起こっているのでしょうか?
あらためて考えてみよう。
※ 地球温暖化とは、「温暖化ガス(二酸化炭素〔CO2〕など)が大気中に増えることによって地球の平均気温が上昇する現象」です。温暖化ガスは、光は通しますが熱を蓄える性質を持っているため、温暖化ガスが増えることは、地球が大きな温室の中に入れられたような状態になることを意味しています。
日本と世界の現状
世界で最も深刻な環境問題は「地球温暖化」です。その主な原因はエネルギー、特に化石燃料の大量消費にあります。1997年、京都で地球温暖化会議が開催され、世界の国々が二酸化炭素の排出を減らす約束をしました。各国では、使うエネルギーの量を減らし、自然エネルギーに変えていく努力をしているところです。
地球の温暖化はどのように起きているの?
(林野庁ホームページより)
温室効果ガス濃度の経年変化
(林野庁ホームページより)
地球の温暖化で、世界の気候と環境が変化
- 南米のアンデス山脈の氷河が溶け、アルゼンチンでは氷河が崩れ落ちている。
- アフリカの最高峰キリマンジェロの氷河は、2015年ごろになくなるとみられている。
- 一昨年9月にアメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」でニューオーリンズの町の80%が水につかった。
- スイスのアルプス山脈では、気温が上昇し、氷河が溶けて小さくなった。
*このまま温暖化が進むと、ヒマラヤ山脈の氷河が溶け出し、アジアの大河は消えると予測。 - マーシャル諸島のような島国は、海面の上昇によって海に沈んでしまう。
- アフリカのサヘル地域では、雨が少なくなり、沼がひあがってしまった。
- フィリッピンでは昨年、2週間も豪雨が続き、大規模な土石流が発生。2000人以上が死亡。酸性雨、大気汚染など
地球温暖化を防ぐためにわたしたちができることは、なんですか?
自然エネルギーの利用
太陽の光や熱 温泉 地熱 バイオ燃料 降る雨や雪 水力発電
動植物 動物の糞尿 風力 海水 波など
町田市の取り組み
私たちの目に見える形で進んでいる地球温暖化。自然環境に与える影響は、マイナス面ばかりです。未来は、どうなっていくのでしょうか。地球は、日本は、東京は、そして、地球温暖化と町田市の関わりはどのようになっているのでしょう。
<過去100年間の東京都の平均気温の推移>(東京管区気象台観測値)
1898年~1998年、過去約100年間で東京の平均気温は、約3℃上昇。今後、温室効果ガスの濃度が上昇すれば、2100年にはさらに東京都は平均気温が上昇していくことが予測される。
*町田市においても深刻な状況(じょうきょう)。
*私たちは、事実として認識することが大事。
<市役所の方に質問> (町田市の取り組みの一例)
①ごみは減量してきていますか?
有料化導入時、2005年10月から2006年10月の1年間は総量17.6%減りました。さらに1年後は0.1%減っています。現在は横ばいになっています。
②市民の皆さんに伝えたいことは?
ごみをつくらない。リサイクルできるものはリサイクルをする。ごみを減らす努力を続けてほしいです。小さな努力が大きな財産になりますよ。
③地域での取り組みは?
団地の駐車場に、アイドリングストップという看板をたてている地域があります。エンジンを切ることで、大気汚染物質をさまたげます。
④町田市の取り組みは?
二酸化炭素の排出量の測定を2002年度に行いました。ここ3年間、増え続けています。また、市役所の中でも省エネに気をつけています。
<市役所の方からのお願い> (身近なことからはじめてほしい。)
家庭生活の中で
- テレビをつけっぱなしにしていませんか。⇒(番組を選び、視る時間を短くする。)
- 居間に集まって、学校のことや将来のことなど、家族で語り合ってみませんか。⇒(家族が同じ部屋で団らんし、暖房と照明の利用を減らす。)
- お湯を流しっぱなしにしていませんか。⇒(シャワーの節水・省エネに心がける。)
外出のときに
- 買い物の時、家族の方に一声かけてみませんか。⇒(マイバックをもって出る。)
- 遅刻しそうになって、自家用車で送ってもらっていませんか。⇒(公共の交通機関「バスや電車など」を利用する。)
◎ ライフスタイルを改めよう。◎ 青い地球を守ろう。*「一人一人の自覚と行動が鍵」
身近な具体例
いつもと違う蕗(ふき)のとう
-私の地球温暖化問題-
「地球温暖化!!」と言われても、どうもピンとこなくて、どこか人ごとのような気がしていました。ニュースで聞く氷山がとけた、アイガーの氷壁が落ちた、島が海に沈んでしまう、砂漠化…、大変なことと、頭で解っていても、どうしてもテレビの中でのことのような気がしていました。
しかし、温暖化を実感してしまったのです。この一月に。蕗のとうで…。
去年、庭に出た蕗のとうは、100コでした。ところが今年は50コ。さぁて困った、ビオ(英語でエコ)・トープ<※1>の新年会に蕗のとうの天プラを出しますと言ってしまった。全員のお口に入るかしら…。他はどうだろうかと、それから、まち中の土手や人の庭をジロジロ見る日が続きました。なんと、この辺では、どこも去年より少ないのです。
そして気づきました。葉が出ているのです。
蕗の葉が青々と、小さいながらも出ているのです。いくつも、いくつも…。
蕗は普通、寒い間に蕗のとう(花)が出、春あったかくなってから葉が出てしげるものです。
葉の出方が早すぎます。温かすぎるので、春だと思って花より葉を出してしまったのです。気になって、他の植物を見てみると、雪柳が咲いています。オオイヌのフグリは花盛り。「だからどう?」という人もいるでしょうが、「風が吹けば桶屋がもうかる」<※2>式に、ちゃんと考えなくてはいけないと思いました。ひとごとではないと思いました。
「地球温暖化」のことばを知らない人はいないと思いますが、それが今、自分にとって何なのか、そして何が怖いのか、自分は何をしたら良いのか把握している人は少ないと思います。ことばの一人歩きになっているかもしれません。そして、自分一人が何かしてもどうにもならないと思っている人も多いかもしれません。
そういう人に、二冊の本をおすすめします。
- 「みみずのカーロ」シェーファー先生の自然の学校 合同出版
自然はわたしたちをたすけてくれます
だから、こんどはわたしたちが自然をたすけるのです。 - 「ジュディ・モード 地球をすくう!」 小峰出版 メーガン・マクドナルド著
地球を救うために1人ひとりできることがある
是非、読んで下さい。そして、”何か”を始めて下さい。
私は、ウォームビズから始めました。
∴後日談、2月に何回も雪が降り、蕗の葉は何枚かしおれました。
※1 ビオ(英語でエコ)・トープ・・・生物の生息する空間
※2 「風が吹けば桶屋がもうかる」・・・「風が吹くと砂ぼこりが出て盲人がふえ、盲人は三味線をひくのでそれに張る猫の皮が必要で猫が減り、そのため鼠(ねずみ)がふえて桶をかじるので桶屋が繁盛(はんじょう)する」と言う意味で、何か事が起こると、めぐりめぐって意外なところに影響が及ぶということです。