社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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この冬、あたたかいものは・・・

白い息をはぁーっと吐(は)いて、かじかんだ手をあたためる、そんな季節になりましたね。
春・夏・秋には目に見えない吐息(といき)が、寒い冬だけ見えるようになるって、なんだか不思議だと思いませんか?寒さのおかげで、私たちは、あたたかさというものをよりはっきりと実感できるのかもしれませんね。

今年の冬のここなび特集には、あったかい話がぎゅっとつまっています。
さてさて、あったかい話って、いったいどんな話でしょう!?
さむーい冬、ここなびのあったか話の玉手箱をあけて、みなさんの心がホットになりますように☆

 鍋(なべ)で心も温まる

寒い時に食べたいものというとみなさんは何を思い浮かべるでしょうか?

焼き芋(いも)、おでん・・・色々あると思いますが、鍋物を思い浮かべる人も多いでしょう。鍋は、おいしいのはもちろんですが、野菜もたっぷり取ることができ、体にもいい食べ物です。

そして、鍋は体が温まるだけではありません。おいしい鍋を囲んでいると、家族や友だちとの会話も弾(はず)みます。この機会に、普段なかなかできない話を色々としてみるのはいかがでしょうか。そうすることでコミュニケーションも取れ、きずなもより深まります。その結果、鍋は心まで温かくしてくれるのです。 日に日に寒くなってきましたが、鍋で心も体も温かくして、この冬を乗り切りましょう。

日本各地の鍋料理

日本の有名なご当地鍋の一部を紹介します。
みなさんは、どの鍋を食べたことがありますか?
お気に入りの鍋料理を探してみましょう☆

日本各地の鍋料理

世界の鍋

世界にはこんな鍋料理もあるよ!
・チゲ鍋(韓国)
・サオヤンロウ(中国)
・チーズフォンデュ(スイス)
・ブイヤーベース(フランス)など…

ご家族で、お友達と…
世界にひとつのオリジナル鍋を作ってみるのもいいね!

「会話」で心をホットに!

家庭でまず心を開いてみよう

夕食の時間でも、お風呂の中でも、お布団の中でも、楽しかったこと、嬉しかったこと、感動したこと、嫌なこと、何でも話そう。嬉しさや楽しみは倍になり、困ったことは、誰かが楽しい解決策(かいけつさく)を考えてくれるかもしれません。家族が心を開いて気持ちがしっかりと伝えられたらいいね。

会って話すことの大切さを知ろう

パソコン、携帯電話などコミュニケーション・ツールの発達により人と人との付き合い方も変化してきました。中には、口数の少なくなった中学生の息子とメールをするようになって会話も増えたという親の話も聞きました。おかしな話です。
コミュニケーションの手段はいろいろあります。しかし、時間の許す限り、直接会って話をすることです。その人の表情を見ながら、体温を感じながら話す、それが最良のコミュニケーションだと思います。

人は出会いが大切

自分を導いてくれるのも、また高めてくれるのも、人との出会いです。本心で語り合える人が一人でも多くいれば、幸せです。素直に自分を語る人と会話していると、こちらもやがては素直に本心が語れるようになります。自分の本当の気持ちや思いを語るととても心地よいものです。言葉と心の一致(いっち)した人、自分を高めてくれる人、そういう出会いを大切にしたいものです。

普段着の言葉で話そう

東北出身の大学生が上京し、どうしても仲間と会話することができませんでした。方言やなまりがあり、みんなに笑われているのではと、気になったからです。
しかし、周りの人たちから、「普段着の言葉で話してほしい」というその一言で、会話の楽しさをとりもどしたそうです。お国なまりや尊敬語(そんけいご)などに気をとらわれすぎると自然と口は重くなってしまいます。あなたの人柄(ひとがら)が最もうまく伝わる言葉で話せば良いのです。

話し下手は聞き上手

若い学生さん、サラリーマン、OL、そして年配の方まで、「人と上手く話せない」という悩みを持っている人がたくさんいます。ここなび相談にもこのような悩みが寄せられます。じょうずに話せなかったら、じょうずに聞くことです。人の胸の内を聞いてもらって、楽になった経験は誰にでもあります。
国語学者・教育家の大村はま先生は「話しことばはそのひびきの中にこそ、その人の心を聞く。」と語っています。この一言の中に聞くことの大切さが、こめられているのではないでしょうか。

冬のホットな余暇(よか)利用

もうすぐやってくる、冬将軍。毎日どうしようかなと、お悩みのあなたへ!
手間やお金をかけない楽しみ方やホットなレジャーが、いっぱいあるよ。

図書館で、半日過ごす

寒い冬は、ゆったりと読書もいいですね。暖房完備で、小説はもちろん、ビデオ、CD、インターネットでも遊べる図書館もあります。知性も磨(みが)けるし、週末、お話し会のイベントに参加するともっと、ホットな気持になりますよ。

ジョギングやサイクリングでホットに!

風のない晴れた日に行き先を決めずのんびりとジョギングやサイクリングをするのもいいよ。

公園で休んだり おや!こんなものがある!と発見したり春を見つけたり、また、思わぬ人にであったりして、ホットな気持ちになります。

冬の「ちょこボラ」はどうかな?

ふだんの生活の中で、ちょこっとできるボランティア「ちょこボラ」で気持ちをホットにするのはどうかな。
①環境の浄化(じょうか) 家の前や地域の道路の清掃
②お年寄りや障がい者に手を貸す 階段、電車・バスの中で・・・

探せばいろいろ無料の施設

家の中に閉じこもっていないで、いろいろ体験や見学をしたくありませんか?
でも、お金がかかるので気が重いというあなた!町田周辺にも無料で楽しめる市立博物館など、見学を楽しめます。皆さんも地域の無料施設を探してみましょう。

好きなことに挑戦してみよう!

特技や趣味を広げると人間が大きくなり自信もつくよ。昔から「芸は身を助ける」って言うでしょう。例えば、ギターなど楽器、英会話、将棋・囲碁、手芸、スキー、スイミングなど友達との出会いもホットな気分になるよ。冬から始めると長続きするとか?

この冬、小さな幸せを探してみませんか?

この冬は、寒くても気持ちはホットに過ごせるといいですね。心がホットだと他人の感謝の気持ちが伝わるので、自然に「ありがとう」って言えるんだね。だから、「ありがとう」は相手のためというより自分のためなんだね。「友達、家族、先生、自然」に「ありがとう」で自分の小さな幸せを掴(つか)みましょうよ。

<紹介>ホットな気持ちになれる本

  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩 (新潮文庫 420円)
  • 機関車先生 伊集院静 (講談社文庫 470円)
  • 透きとおった糸をのばして 草野たき (講談社文庫 490円)
  • 種をまく人 ポール・フライシュマン/片岡しのぶ訳(あすなろ書房 1260円)
  • その角を曲がれば 濱野京子 (講談社 1365円)
  • キップをなくして 池澤夏樹 (角川書店 1575円)

あったか心のキャッチボール

「一番あったかいものはなあに?」

お風呂も、鍋料理も、おこたも、みんなあったかいけれど、私は「人の心」が一番あったかいと思います。
靴ずれで足が痛かった時、「良かったらどうぞ」とカットバンを渡されたことがありました。
満員電車の中で、気持ちが悪くなった時、「お座りなさい」と席を譲(ゆず)ってもらいました。
初めての町で、地図を片手にウロウロしていた時、「どうしました?」と声をかけられ道案内をしてもらったこともあります。
あの時、その時、ポッと灯がともったみたいに、人の親切が身にしみ、心があったかくなりました。どなたも、見ず知らずの人達でした。

今、由々(ゆゆ)しきこと※注1が起こっています。
親切に声をかけたら「不審者(ふしんしゃ)!!」と通報されるかもしれません。
困っている人に声をかけるのもためらわれる時代になってしまっています。
「親切」という言葉も、近頃では「小さな親切、大きなおせっかい」などと言われて…。
ひと昔前は、町かどで「ご親切にありがとうございます」というあいさつを耳にしたものです。みなさん、今のこんな世の中で良いですか?こんな時代に生きていて心淋(さび)しくないですか?一緒に心の通い合うあたたかな時代をつくっていきたいですね。

心は通い合うから心なのです。通い合わないこころは孤固魯(こころ…一人ぽっちで間が抜けているさま)でしかありません。大辞泉でこころのページは6ページもあります。いかに私達日本人は、心を大切にして来たかということです。心延(ば)え※注2を大切にしたいと思います。あったか心のキャッチボールをしましょうよ。ちょっと勇気を出して声かけしましょ。「お早う」でも「寒くなりましたね」でも、ちょっと道を譲(ゆず)ってもらったら「ありがとう」でも良いです、笑顔でひと言。言葉は心の乗り物ですから、きっと、あなたの心が相手に伝わりますよ。あったか心の輪が、この冬拡(ひろ)がりますように!
心から心へ、あなた発のあったかさがこの世の中に灯をともしますように!

≪言葉の説明≫

※注1 由々しきこと: 気がかりであること。恐ろしく不吉なこと。
※注2 心延(ば)え: 思いやり、心づかい。