社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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夢に向かって生きるあなたへ~夢に向かうあなた達に伝えたいこと~

あなたの将来の夢は、もう決まっているかな?

「将来、こういう仕事したいなぁ。ああいう大人になりたいなぁ。」などなど。
皆さんはどんな夢を持っているのかな?

ずっとあこがれている仕事や自分の趣味を活かした仕事など、仕事の選び方はそれぞれ違います。

将来の夢は決まっているけど…どうやったらなれるの?
まだ夢が決まっていないなぁ。
そういうあなたたちに伝えたい!!

社会人を経験した人や自分の夢をかなえた人、夢に向かって頑張っている人たちの体験談をのぞいてみませんか?

夢へ近づくためのヒントがあるかもしれないよ(^_-)-☆

後悔しない選択を
~人生の先輩からのお願い~

みなさんは「仕事」という言葉に対してどのようなイメージを持っていますか?

 仕事が生活するための手段だということは間違いないことですが、多くの人が生活するためだけの給料を仕事に求めているかというと、それは全く別の話です。

 これだけ多くの時間を占(し)めている仕事というものを単に「生活するため」とだけ割り切って選んで良いのでしょうか。もちろん、それでいいという人もいます。仕事は仕事と割り切って、趣味などの仕事以外の時間が充実(じゅうじつ)してさえいれば問題ないというのも考え方の一つです。

 しかし、この長い仕事の時間を割り切って、満足できる人はあまり多くはないのです。やはり多くの人は、仕事に対して生活のためだけではない何かを必要としています。少なくとも、仕事の時間が充実していないよりは充実(じゅうじつ)している方がより楽しく生活ができるのは間違いありません。分かりやすく言うと、仕事には「やりがい」があった方がいいということです。

 最近のような不景気な世の中だと、「安定した仕事」が人気になります。みなさんの中にも、将来「安定した仕事」をしたいと思っている人もいるでしょう。これは、生活をする手段としての面から仕事を選んでいることになりますが、みなさん今一度考えてみてください。あなたはそのような理由で選んだ仕事を続けられますか?

 この質問に、絶対的な正解はありません。答えは一人一人違うでしょう。しかし、一度決めた仕事を変えるのはなかなか大変です。仕事は人生の多くの時間を占(し)める重要なものだということを忘れずに、どうか後悔の無いようにしっかり考えてから仕事を選んでください。これは、人生の先輩(せんぱい)からのお願いです。

夢がありますか?

私には夢があります。
それは自分で外国から布を輸入して、
それを売る生地屋(きじや)さんになることです。

いつからの夢?

実は社会人になってからです。
大学を出て、貿易(ぼうえき)関係の仕事をしていました。
どうしても入りたいと思って入った会社ではなかったのに
仕事が面白いこと、面白いこと・・・
とうとう自分で輸入がしたくなりました。

夢の実現のために何をする?

洋裁が好きだったので、布地を輸入したいと思いました。
会社を4年で辞めて、服飾(ふくしょく)専門学校に入学しました。
洋裁を基礎(きそ)から一生懸命(いっしょうけんめい)に勉強しました。

夢は実現した?

実はまだ実現していません。
学校を卒業してすぐに結婚、出産しましたから・・・。
私たち夫婦は自分たちの子供はゆったり育てたいと思っていたので、私は仕事をしませんでした。
今は注文を受けて、家で洋裁の仕事をしています。
コンテストにも応募(おうぼ)して、大きい仕事が来るのを虎視眈眈(こしたんたん)(※注)と狙(ねら)っています。

“夢はあきらめなければ逃げない!”
“人生80年。40年生きたらもう40年!”
この2つを胸に頑張っています。

これを読んでくれたあなたにも、夢を持って、夢に向かって挑戦(ちょうせん)していって欲しいと思います。

※注 虎視眈眈(こしたんたん):鋭い(するどい)まなざしでチャンスをうかがっている様子

理科の教員を目指して
~科学の面白さ~

今の小さな男の子も同じでしょうが、私も工作やいろいろな生き物が好きで、模型(もけい)を作ったり、近くの林や川で昆虫(こんちゅう)や魚を取ったりして遊びました。中学に入り、理科の学習でいろいろなことを学び、授業の内容も自分の趣味と合うものも多く、また、理科の先生も授業を面白く進めてくれました。

今も印象に残っているのは、中学2年生の時だと思いますが、2本の試験管に入った無色透明(とうめい)の液体を混ぜた瞬間、赤くなるのを見て、先生のマジックを見たような強烈(きょうれつ)な印象を受けました。クラスの皆もワァーッと歓声(かんせい)をあげた程でした。

そして、高校の入試も終わった中学3年生の3月には、「高校に入ると、理科の授業で出てくる原子や分子のことを教えておこう」と、私たちにはまったく未知であった科学の世界をのぞかせてくれて、とても興奮したことを覚えています。 高校でも同じような体験もあって、自分も理科の先生になって、生徒たちに理科の授業を通して同じような体験と感激を与えることが出来たらどんなに素晴らしいだろう、と思いました。たぶん、この頃に理科の方面に進路を決めていたように思います。目標が決まると勉強にも励(はげ)みが出てきて、真剣に学習に取り組みました。その結果、成績も上がってくると、勉強も楽しくなり、目標をもって勉強することの大切さを実感しました。

科学の世界ほど人間の興味と好奇心(こうきしん)を満足させるものはほかにないだろう、と今も思っています。しかし、実際に理科の勉強を進めてみると決してやさしくはありませんでしたが、専門的になればなる程おもしろくなってきました。そして、一つ一つの課題を解決したときの嬉しさ・喜びが更(さら)なる学習の刺激になることも体験できました。科学の世界は、その内容も幅広く奥が深く、現在でも人間に理解できている部分はごく一部であり、解決されていない部分が圧倒的(あっとうてき)に多い、といわれているくらいです。

今後、皆さんが活躍できる分野はまだまだたくさんあります。理科的なことに興味や関心がある方は、学校の教員になることもよいでしょうし、専門的に科学の世界で研究するのもよいでしょう。

私の体験が皆さんの将来の進路を考える時の何かの参考になれば、と願っています。

教師としての体験から

教師の扉(とびら)が開くまで

私は、空気はきれいで、山の幸がたくさんある田舎で育ちました。人情が厚く、周りの親たちはみんな働き者であり、子どもたちはまじめで粘(ねば)り強(づよ)い子ばかりでした。両親の愛情をたくさん受けて育ち、友達との絆(きずな)の中でいろいろなことを学びました。父の仕事の都合で都会に引っ越しましたが、田舎であれ、都会であれ、教師になる夢は捨てませんでした。

小さいころから教師を夢見て努力をし、厳しい教員採用試験をパスして夢が現実になった喜びは今でもはっきりと覚えています。

夢の扉(とびら) 

この扉(とびら)をあけると、本当のスタートラインです。笑顔の絶えない希望に満ちあふれた子どもたちとどう向き合っていけばよいのか喜びでいっぱいでした。休み時間は子どもたちと遊び、いろいろと語り合いました。子どもが大好きで、忙しい毎日でしたが楽しく充実(じゅうじつ)していました。子どもたちに勉強はもちろん、生きる力や知恵(ちえ)を、私の体験してきたことをもとにたくさん伝えよう!将来的には、社会に適応できる大人になれるよう取り組みたい!!

ピンチをチャンスに 

転校生(B子)が休み時間、急に家に帰ってしまいました。学校になじめず、ずっと我慢(がまん)をしていたことを知りました。新しい環境に慣れることは、期待のなかにも不安や寂(さび)しさがあります。そんな体験を自分もしてきたのに、そのことに気づかずにいた自分の気配りのなさを、反省させられました。悩み、ピンチになりました。

―この失敗をチャンスに切り替えたい―

まず、子どもとのふれあいを大切にしよう。子どもの声に耳を傾(かたむ)けよう。子どものよいところを認め、ほめ、子どもの目線に立って、物を考える教師になろう。等々肝(きも)に銘(めい)じました。

転校生には、人と人との出会いや別れの体験は、転校だけではなく、進学や進級にもあること、たくさんの人とふれあうことで、自分を見つめ、成長させる機会にもなることを、自分の体験をもとに語りかけています。その後、元気に登校してきたB子にほっと安心…。

出会い 

研究会で大きな成果がありました。私が生涯(しょうがい)尊敬してやまないA教師との出会いです。「子どもの輝く授業を目指して」の授業と発表者でもありました。子どもたちは意欲的で、どの子の眼もきらきらと輝いていました。A教師の発表は、ずばぬけてすばらしく、かつ説得力があります。A教師の発表を聞いたり、討論のすばらしさに舌(した)を巻(ま)いたり(※注)しているうちに、私は今までの自分のいい加減な教師ぶりが恥(は)ずかしくなりました。まさに「研修こそ命」を実感しました。

問いかけの工夫、板書の仕方、考えさせる授業など、今日からまた教材研究に取り組もう!!

※注 舌(した)を巻(ま)く:非常におどろくこと。感心すること

わたしの体験から

あなたは、「将来、何になりたい?」とか、「どんな生き方をしたいの?」と聞かれたとき、すぐに、将来の自分の姿をイメージできますか?

今から進路や将来のこと考えるのは、早いよ!とか、小学校を卒業した時から、もう、とっくに夢に向かって頑張っているよ!という人もいるかも知れませんね。そこで、人生の先輩(せんぱい)からひとこと伝えます。

「将来のこと」、「人生のこと」を少しずつ考えておくと、あわてずにすむと思うので、参考にしてくださいね。

体験談

 さて、私の体験談ですが、大学卒業のときは、今のように、大変な不況で就職がむずかしい時代でした。もともと私は、「自分の気持ちや感じたことを表現すること」が好きだったので、出版・マスコミを志望していました。しかし、なかなか採用してくれる会社がなかったのです。しかし、学生時代に資格・技能をもっていたり、英語力や多趣味(たしゅみ)であったり、スポーツが得意だったりする友人は、どんどん採用されていたのです。ショックを受けた私は方向転換し、次世代育成のための「教職」を夢見るようになったのです。

 金融関係に勤務しながら、小・中・高の教員免許(めんきょ)状を取得し、教員となり目標を達成したのです。退職後は、その経験を生かしながら今、教育書の編集・出版の仕事をしています。特に、読者の人たちからの育児や子育て相談、就学相談や学習相談、教育相談など、今まで体験したことを生かしながら進めています。人に役立つ仕事をしたいと思っていた私自身にとっては、今の仕事に満足しています。

夢への道のり

 皆さん、「芸は身を助ける」「好きこそものの上手なれ」ということわざを知っていますか?好きなこと、興味のあることを将来の夢や仕事に生かすのはどうでしょう。コンピュータが好きな人は、ゲームプランナーやプログラマーなど、人の相談にのるのが好きな人は、カウンセラーや弁護士など、体を動かすことの好きな人は、スポーツトレーナーや体育の教師など、あなたの好きなことから、夢ややりたい仕事に広げることができると思います。

 その前に、進学先をどう選ぶかですよね。資格の必要な職業なのかの問題もありますね。私の場合は、まず、担任の先生に相談して情報をもらいました。迷ってなかなか一つにしぼれなかったり、進学先を決めてもそこが自分のレベルに合っているか、分からなかったりしますよね。そんな時、一人で悩まずに家族や友達、担任の先生など周りの人からも助けてもらいました。でも最後は自分で決断しました。学校や会社は事前に現場に行って確かめた覚えがあります。

挑戦!

最後に、今も,これから先も、「資格社会」「生涯(しょうがい)学習社会」(※注)の時代ですね。

中学生のころから「資格」や「検定」などに挑戦するのもよいと思います。それは、自分を高め、合格した喜びが自信になったり、夢の実現を目指す過程で自分の生き方や正しい職業観がついたりするからです。そして、将来、資格を社会で活用しながら夢をかなえるのです。

※注 生涯(しょうがい)学習社会:自分にあった方法で生涯(しょうがい)(一生)にわたって学習していく社会