社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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『体も心も健康になろう!』

ここなびを見てくれている方で、東日本大震災で被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げ、 1日も早い復旧・復興と皆さまのご健康をお祈りします。

昨年の6月から『体も心も健康になろう!』というタイトルで特集を組んできています。

今回の特集では、「心の健康」・「体の健康」ってどういうこと?そして、なぜ、心と体の健康が大切なことなのかについて、ここなび相談員から自分の体験したことなどを話してもらいますので、参考にしてくださいね。

ことばの力「恩師のひとこと」

わたしが中学生の頃のお話です。

中学生になると、どのクラスにも特技を持った子がいます。幼児や小学生の頃から鉄道や天体、サッカーや野球、ピアノやバイオリンなどに興味を持ちトレーニングを積んできた人達です。彼らは、クラスのヒーローであり尊敬もされています。

わたし達のクラスにも、数学の天才K君がおりました。

K君は、数学はあまり得意ではなかったのですが、文章題の立式を発表するときいい発言をしたので、先生から「いいところに気がついたね。K君は、すばらしい、数学の天才だよ」と褒(ほ)められたのです。もちろん、友達も本気で天才などとは、思ってもいなかったでしょう。

しかし、それ以来、K君は、数学に自信を持つようになりました。

ある日、「立体の表面積」の発展問題に挑戦(ちょうせん)したときのことです。難問のためか、誰(だれ)ひとり挙手をする人がいませんでした。やがて、友だちが一斉にK君を見るではありませんか。そのとき「先生、明日まで時間をください。必ず解いて見せます」と、言うのです。わたし達は、明日の彼に期待しました。

翌日、指名されたK君は、黒板を使って丁寧(ていねい)に解答し、クラスメートの質問にも的確に応えているのです。もちろん、授業は盛り上がり相乗効果を得て、みんなの理解が深まったのです。よく「天才は汗」などと言います。恩師のなにげない「ひとこと」が粘り強い汗を生み出し、力をつけたと言えるでしょう。

教師に限らず、まわりの仲間やおとなの「ひとこと」が、わたし達をやる気にさせるのです。さすが〇〇さんね、よくできたわね、私にも教えて、そういう〇〇さん大好きよ。と褒(ほ)め、間違いは誰にでもあるわよ、元気を出して、あなたらしくないわね、今度がんばろうね、と励(はげ)ましてみたらどうでしょう。そして、「ひとこと」の「ことば」の重みを大切にしながら家族や仲間とのコミュニケーションを図る人でありたいと、いつも思っています。

「あなたは、他人の痛みが分かりますか」

ケガをしたり、歯が痛かったりしたときのことを思い出してみてください。 また、病気で大変な思いをしている時は、どんな気持ちになるでしょう。辛(つら)くてとても我慢ができませんね。直ぐにでもお医者さんに治療して欲しい、と思うことでしょう。でも、自分ではなく、他人だったらその人の本当の苦痛は感じられませんね。想像することは出来るでしょうけれども・・・。

 他人の身になって実感することは、口で云うほど簡単ではありません。諺(ことわざ)にも『わが身をつねって、人(他人)の痛さを知れ』※注1とありますが、その通りだと思います。他人の痛みが分からないのか、自分が痛くなければかまわないと思っているのでしょうか、近頃、私たちの身のまわりや、学校の中でさえも、様々な困った出来事が眼につきます。学校の中で、特に深刻なのは、‘いじめ’だと思います。『十人十色』※注2といわれるように、人間というのは一人々みんな違うのです。自分と違うところがあるからといって、相手のことを「変だ」とか「おかしい」等と決めつけて、それを言い訳にして、様々な嫌がらせをしたり、時には暴力を振るうこともあるようです。このようなことは、決して許されないことなのです。

また、相手の弱みにつけ込んで自分(達)の言いなりにさせる、なども同様です。これらのことは、相手の心や体に取り返しのつかないダメージを与えてしまうこともあります。もし、自分も同じことをされたら・・・と考えてみてください。他人の痛みや苦しみが分からないという人がいたら、それは人として大変恥ずかしいことなのです。

※注1:『わが身をつねって、人(他人)の痛さを知れ』他人の痛みや苦しみを自分自身の痛みに置き換え、相手を思いやることが大事だということ。

※注2:『十人十色』考え方や好みなどが、人それぞれに違っているということ。

「親しき仲にも・・・」

中学生になった1年目は緊張が走り、2年目になると学校に慣れ、顔馴染みが増え、言葉遣いや行動がはじけ飛んだ。

丁度、その頃に巻き起こったブームがある。
それは、クラスメイトに「あだ名(ニックネーム)」を付けて呼ぶことだった。
一度、付けられたあだ名は、定着していたが、私への呼び名だけはコロコロと変わった。

当時、「なぜ、私だけが、何度も、かわるのだろう?」と、謎だった。

一方、あだ名で呼ばれたクラスメイトたちは「やめて」「ひどい」「頭に来た」「ふざけんなよ」などと、いじめだと判断するように怒りの反応を示していた。ところが、私だけは、どんな呼び名でも、いつものように「はい」と、応えていた。

ちなみに、私への呼び名は“おなら・ガス・スカンク・ブク”などだった。そんな私に、友だちは「いじめだよ、なぜ返事をするの」と、怒った??(笑)

『言葉』が人の心に届いた時、自分が発信する思いと、受け取る側の思いでは、正反対の結果を生み出す時もあるでしょう。また、Net(ネット)ブームの現代では、誰もが気軽に発信する事ができるのに、相手がどのように受け取ったのかは、知ることが出来ない。

そんな時代だからこそ、「親しき仲にも礼儀あり」(この慣用句を辞書でしらべてみよう!)この精神を持ち続けたいものですね。

「いつも頑張っているね ~あなたはあなたらしく~ 」

私が辛(つら)かったときに勇気づけられた言葉は、「いつも頑張っているね」です。勉強がはかどらず定期試験が近付くのが嫌で仕方なかったり、アルバイトで失敗して店長に叱(しか)られたり・・・物事が上手くいかない時ってありますよね?

私はそういう場面に遭遇したとき、一生懸命やっているのに何で・・・?と悩んで落ち込み、不安な気持ちになります。自分がそういうときに限って周りでみんなが楽しそうにしているのを見ると、私だけ頑張って何だかなぁ・・・と孤独に思い気持ちが沈んでしまいます。

しかし、そんなときに友だちや先輩から「あなたはいつも頑張っているから大丈夫!」と言ってもらうと、すーっと肩の荷が下りて「あっ、私のことを見てくれているんだ。また頑張ろう!」という気持ちになれます。自分の頑張りが認めてもらえたような気がして、私は自分に自信が持てるようになりました。

なのでもし今、皆さんの中で成績が伸びずに悩んでいたり、家族や友だちとの関係が上手くいっていなかったり、自分一人だけ頑張って何だかなぁ・・・と思っている人が居たら、私はあなたに「いつも頑張っているね」とお伝えしたいです。

努力して困難に立ち向かおうとする姿は誰よりも輝いて見えます。あなたの頑張りを見ている人は必ず居ます。あなたの味方は傍(そば)に居ますので、どうかその頑張りを止めずに困難に立ち向かい続けてください。きっといつの日か、あのとき頑張って良かった!と思える日が必ず来ます。

でも一つだけ・・・決して無理はしないでください。しんどい時はしっかり休んでくださいね。好きなことをして、友だちと遊んで思いっきり笑ってください。心と体を休めることで、次の努力に繋(つな)がるエネルギーがたくさん湧(わ)いてくるはずです。

最後に・・・これから大人になるにつれて、様々な困難が立ちはだかってきます。自分一人では解決出来ないことも出てくるかと思います。そこで自分の限界を知ることも大切です。もしそういう場面に遭遇したならば、自分は一人じゃないんだ!と、周りには一緒に解決してくれる人が居ることを思い出して、困難に立ち向かっていってほしいと思います。あなたはあなたらしく頑張ってください♪

「虹になった未希さん ~避難を呼び掛け続けた天使の声~ 」

2011年3月11日昼過ぎに突然ドドーンと言う音と共に南三陸町役場の天井が左右に大きく揺れ、棚の書類が床に崩れ落ちました。「地震だ!」と叫びながら職員は飛ばされないように必死で机にしがみつきました。かつて誰もが経験したことの無い大きな揺れの地震でした。

地震が弱まってから、防災対策庁舎の危機管理課で防災無線を担当している未希さんは急いで、町役場の隣りにある防災対策庁舎2階の放送室に駆け込み「大津波警報が出ました、町民の皆さんは早く、高台に避難してください」と放送を始めました。

午後3時15分ころ庁舎屋上に避難している人から「潮が引き始めたぞー」と声があり、直ぐに「津波が来たぞぉー」と言う叫び声が聞えました。庁舎2階の放送室からは志津川(しづがわ)湾から来る津波が見え、未希さんは「大きい津波がきています、町民の皆さんは早く、早く高台に避難してください」と祈る思いを込めて放送をし続けました。必死の思いで放送を続けてる声が次第に絶叫の声に変わりました。津波はみるみるうちに黒い姿に変わり、グウォーンと不気味な音を立てながら、すざましい勢いで5Mの防潮堤を越え、容赦なく町を飲み込み、そして、庁舎3階の屋上にも一気に襲いかかってきました。それは一瞬のできごとで、とても信じられない光景でした。

津波が去った後、30人ほど居た職員のうちわずか10人だけが生存していました。その中には未希さんの姿は、ありませんでした。町民約2万人のうち、半数近くが避難して命拾いしました。

母親の美恵子さんは未希さんがいつ帰ってきてもいいように、未希さんの部屋をかたづけて待ち続けていました。震災から43日後の4月23日、未希さんは遺体で見つかりました。変り果てた未希さんを前に両親と婚約者(9月に結婚する予定でした。)は、無念さを押し殺しながら「生きていてほしかった、本当にご苦労様、ありがとう」と未希さんへ話しかけたそうです。

未希さんの葬儀に駆けつけた町民は口々に「あの時、女性の声で無我夢中で高台に逃げた。あの放送がなければ今頃自分は生きていないだろう」と涙を流しながら写真に手を合わせました。出棺の時、雨が降っていないのに西の空にひとすじの虹が見えました。未希さんの声は「天使の声」として町民の心に深く刻まれました。

この南三陸町は、私が6歳まで住んでいた町でした。震災後、現地で津波の被害を受けた方々から沢山のお話を聴きました。その中には、今回みなさんにお伝えしました遠藤未希さんの話もあり、『人の生命が脅かされた大震災のときに、他人への思い遣りが先になり、自分の命を顧(かえり)みずに仕事を遣り遂げた未希さんの勇敢な行動』に感動をしたのでみなさんに紹介しました。

2012年4月から埼玉県の公立学校の道徳の教材に遠藤未希さんの行動が「天使の声」というタイトルで紹介されています。

「心と体はつながっている」

心と体はつながっていて切り離して考えることは出来ないと言われています。

皆さんは学校や友だちのことなどで、悲しいことや嫌なことがあった時にはどんな方法でそれを解決していますか?気持ちのリフレッシュや体の回復はうまくいっていますか?

ここでは、心と体の健康に大変有効だと言われている簡単で気持ちのよい対策方法を二つ紹介してみようと思います。

一つ目は、寒さに向かう季節なのでお風呂の効用です。
湯温はぬるめの、38~40度位にしてゆっくりとのんびり湯船に浸(つ)かります。あるいは半身浴で長く浸(つ)かるのも良いと言われていますね。このことによって、人間の体は自律神経※注1が安定し、副交換神経※注2がアップして免疫力が高まり、心身にとって大変良い効果があるので、(医学的根拠ありです)心も回復し、風邪やインフルエンザの予防にも最適です。

もう一つは、森林浴が心身の健康にとても良いということです。(特に針葉樹は効果的)

お休みの日に、樹木の多い場所で深呼吸をしてみたり、一人でぼんやり過ごしてみたり、本を読んでみたり、あるいは友だちと一緒に自然の探索をしたり走り回って遊んだりすることで、人は免疫力が大きく増大して心と体の健康にとても良いのです。(これも医学的な根拠があるのです)

自然と触れ合うことによって、心も体もリラックス出来、また世界を開けることができますよ。

町田の近辺の緑の樹木の多い場所と言えば、芹ヶ谷公園や薬師池公園に尾根緑道、鶴間公園などいっぱいあります。又こどもの国も近いですね。

ぜひ皆さんも試してみて下さい。そしてみんなで元気に楽しい毎日を過ごしてくださいね。

※注1:『自律神経』呼吸、血液循環、消化などの体の器官をうまく調整している神経

※注2:『副交換神経』休息・リラックスさせるはたらきをしている神経

「ちょっと待ってそのダイエット!」~痩(や)せたいと思っているあなたへ~

新しい年を迎え、朝晩の冷え込みも厳しくなりました。みなさんは、今年のお正月は何を食べましたか?

お正月と言えばおせち料理、お餅が入ったお雑煮、家族みんなで囲むお鍋など、新年のお祝いと寒い今の季節にはピッタリですね!温かいお料理は、身体も心も温めてくれます。

しかし、もしかしたらみなさんの中には「おせちもお雑煮も食べたい・・・でも痩(や)せたいから我慢して食べなかった!」という方が居らっしゃるかもしれません。お餅なんて特に我慢しちゃう・・・私もその一人でした(笑)。しかし、無理なダイエットをして身体を壊す、成長が止まるなど、ダイエットには悪い面がたくさん潜んでいます。

 新学期が始まりこれから受験シーズンに突入しますが、みなさんには元気いっぱいで乗り切ってほしいと思うので、今回は私の実体験を基にダイエットについてお話をしようと思います。

私は小さい頃からぽっちゃり、いわゆる肥満体型でした。小学生の頃は、周りの子よりも少し太っているなぁ・・・と思いつつも、学校から帰ると毎日おやつを食べていました。ドッジボールクラブに入っていましたが、毎日おやつを食べていれば痩(や)せることはなく、我慢せず食べたい時に食べるという生活をしていました。

中学生になり、少し大人になった私は周りの目が気になってきました。クラスには細くて綺麗な子ばかりで彼女達を羨(うらや)ましいなぁと思いつつ、私が太っていることに関して何か悪口を言われているんじゃないか?と思う時もありました。ぽっちゃりで人見知りな性格だった私は自分に自信が無く、彼女達に話しかけるどころかなぜか恐怖心を抱いていました。部活も続かず、友達ともあまり上手くいかず、ストレスが溜まって食べることに楽しさを見出していました。今思えば、中学生時代が一番太っていたと思います。

高校生になってからは自転車通学ということもあり、普通に生活しているだけでも徐々に体重が減っていきました。友達もたくさん出来て、少し痩せた自分に自信が持てるようになりました。帰宅してからのおやつも無くなりました。

高校生ともなれば中学生時代とは違い、アルバイトで社会と関係を持つようになります。私は飲食店でアルバイトを始めました。お客さんとの関わりがほとんどでした。このアルバイトで人とのコミュニケーションの取り方や、社会の厳しさを学びました。いつしか、自分の体型のことはあまり気にならず、他の人と比べても仕方が無いことに気付きました。自分は自分で良いのだということ、人を外見だけで判断するのではなく、内面をしっかり見ることの大切さを学びました。

今となってはすっかり人見知りがなくなり多少の緊張はありますが、初対面の方でも物怖じせずお話が出来るようになりました。そしてこのここなびでも、私の実体験についてお話をしています。これがもし、中学生の頃の私が見たらビックリすると思います。それくらい大人になるにつれて、人は変われるのです。

みなさんは、女性の方はどんどん綺麗に、男性の方はどんどんたくましくなっていきます。それと同時に自分に自信を持つことが出来ます。好きな人と付き合うために痩(や)せたい!とか、あの可愛い服が着れるようになりたい!など、目標に向かって努力し、きちんとした生活を送れば成功するでしょう。

しかし、ただ朝食を抜く、運動をしない、偏った生活ばかりしていると、痩(や)せるどころか逆に太ってしまいます。小学生~高校生の間に身体は大きく成長していきます。その成長を間違ったダイエット方法で止めてほしくありません。なので今、痩(や)せたいと思っているあなた!急がないで、あなたはあなたのペースで良いのですよ。