社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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『ここなび10周年記念特集』

ここなびを見てくれている方で、東日本大震災(だいしんさい)で被害(ひがい)に遭(あ)われた皆(みな)さまに心よりお見舞(みま)い申し上げ、1日も早い復旧(ふっきゅう)・復興(ふっこう)と皆さまのご健康をお祈(いの)りしています。

「ここなび」の歴史を振り返ろう

現在、「ここなび」は、このホームページを通して、小学生から高校生までの皆さんから様々な質問や悩みごとを受け付け、相談員が回答しています。

 「ここなび」のホームページができるきっかけとなったのは、1987年の冬休み中に期間限定で実施した「子ども電話相談」です。お父さん・お母さんが二人とも仕事をしている共働き(ともばたらき)の家庭や、おじいちゃん・おばあちゃんとも離れて暮らしているという子どもたちが増え、身近(みぢか)な相談相手と一緒にいる時間が少なくなってきているのでは?ということから、電話相談を始めました。

 その結果、多くの子どもたちから相談があったため、1988年7月からは、期間限定(きかんげんてい)ではなく、月曜日から金曜日の15~17時に電話相談を受け付けることになりました。

 しかし、2000年頃から、相談件数(けんすう)は少しずつ減っていきました。

 そこで、市内の小中学生にアンケートを行った結果、多くの子どもたちがインターネットを利用できる環境(かんきょう)にあり、パソコンを通じての相談に関心を持っていることが分かったため、2005年5月に電話相談を終了し、7月から「ここなび」をスタートすることになりました。

*ここなび年表*
1987年  冬休みのみの期間限定で「子ども電話相談」を開設(かいせつ)
1988年  7月 「子ども電話相談」を期間限定から常設(じょうせつ)とする
2000年頃 相談件数が減少(げんしょう)し始める
     市内の小中学生にアンケートを実施(じっし)
2005年  5月 「子ども電話相談」終了
2005年  7月 「ここなび」開始

質問受付から回答まで

皆さんから受け付けた質問や悩みごとは、相談員会議のなかで、Q&Aのページで回答するか、相談員からのメッセージのページで発信していくかどうかを決めています。

 Q&Aのページで回答することが決まった相談は、誰が担当するかについて話し合われ、一人の相談員が持ち帰って回答文を考えます。そして、次回の相談員会議のなかで、相談員同士で様々な意見を交(か)わしながら最終的にホームページに載(の)せる文章を考えています。

 皆さんからいただいた相談メールに対し、できるだけ早く答えられるように準備はしていますが、相談員が色々な意見を出し合いながら、時間をかけて答えを考えるということが「ここなび」の良さでもあります。

 また、過去のQ&Aをさかのぼって見ることができるので、自分と同じ悩みを抱えている人が他にもいると分かると、自分だけじゃないんだと気持ちが少し楽になることもあるかもしれません。

 11年目を迎(むか)えた「ここなび」も引き続き、皆さんからの悩みや質問にしっかりと向き合っていきます。

ここなび相談員からのコラム

つくし相談員

子供たちへ伝えたいこと

 「ここなび」は、今年で、十年目を迎えます。その間、多くの相談員の方々が、子供たちのいろいろな悩みや期待に応えるため、知恵を出し合ってきました。「ここなび」が発足した頃の子供たちも、大学生や社会人になって活躍しています。みなさんの悩みや知りたいことは、「友だち」「家族」「学校」「性・からだ」「自分自身・性格」「恋愛」と分類されています。「ここなび」の対象は、小学生から高校生までですが、相談員は悩みのつきない子ども達に心を痛め、好奇心や探求心に驚かされました。少しでもみなさんのお役に立てたのではないか、と喜びを感じています。

 さて、悩みをもつみなさん、あなたはひとりぼっちではないのです。友達や自分の性格、恋愛などで悩み始めると、私が日本中で一番不幸な子と、思い込んでしまいます。でも、実は、ほかの友達もみんな同じように悩みを持っているのです。私だけじゃないと、気づいてほしいのです。私が一番不幸と思い込むと、周りの人が自分をせめ、意地悪をしているように見えてきます。そこで、みんな悩みを持っているけど頑張っていると思うと、友達に悩みを相談したり聞いてやったりできるようになります。つまり、気持ちを転換すると、苦しみが消え幸せになるのです。

 でも、悩みが複雑になり重症化して事態が好転しないときは、友達や両親、または、信頼できる大人など誰かに相談することです。すると、自分ひとりで悩み苦しんでいたことが解消され、気持ちも晴れてきます。また、悩みの内容によっては、公共の相談所や市の子ども担当課などを活用するのも一つの方法です。最近、新聞やテレビで報道される一部の中高生たちの事件も、なぜ、周りの大人に相談しなかったのか、心が痛みます。どうか、心を開き勇気を出して相談して欲しい。

 最後に、「心の健康な人」になって!が私の願いです。心の健康な人は、自分を大切にできるし、周りの人も大切にできます。親切にされると自然に「ありがとう」という言葉がわいてきます。「ありがとう」って言えるのは、相手のためだけではなく、自分のためになるのです。それは、自分で自分の心を幸せにしているからです。どうか、「心の健康な人」を目指して人間関係を豊かにし、楽しい学校生活を送ってくださいね。

和相談員

ここなび相談員をやってみて

 「私がここなび相談員を始めたのは、少しでも誰かの役に立てたらと思ったことがきっかけです。みなさんの質問の回答を相談員の方々と一緒に考えていくにあたり、自分も中学生の頃はこういうことで悩んだことがあったなぁと思うことや、相談員の方々の意見を聞いて、こういった考え方もあるのかと、新たな発見の連続でした。

 ここなびでは、様々な相談員の方々がいて、考え方もそれぞれのため、色々な意見が聞けるというのが、ここなびの強みだと思います。

 小、中、高と、それぞれ悩んだり考えたりすることがあるかと思います。悩んでいることや疑問に思ったことなど、そういえばここなびがあったなと思い出して、気軽に頼っていただけたらと思います。

 以前、鎌倉市の図書館のTwitterが反響を呼びましたね。(以下に引用します)

もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。

 ここなびも、みなさんにとって本音が吐ける場、気軽に相談できる場になれたらと思います。

さくら相談員

ここなび読者の皆さんに伝えたいこと

みなさんこんにちは
ここなび相談員のさくらと申します。

ここなび10周年記念としてみなさんに初めてメッセージを送ります。

みなさんは小学校や中学校、高校とそれぞれ思い思いの「学校生活」を送っているでしょう。学校では、勉強以外にも部活動や休み時間など、毎日充実していることと思います。

ですが、学校は毎日ほぼ時間割りの通りに規則正しく進んでいくため、息苦しさや退屈さを感じたり、毎日同じ友達や先生と顔をあわせるため、人間関係に悩みを感じている人もいることと思います。

そんな学校生活での毎日は、みなさんのそれぞれの未来を作っていきます。 毎日の勉強はもちろん、部活動、読んだ本、よく聞く音楽、友達と遊んだこと、悩んだこと、好きな先生がいたこと、苦手な先生がいたこと、好きな人がいたこと、、などなど、今みなさんが経験する様々な出来事、もしかしたらくだらないなぁ退屈だなぁと思うことも全てがみなさんの未来を作ります。

ですが、今みなさんが「自分は未来を作っているんだ!!」と特別力む必要もなく、そんなことを少し胸に秘めて、自分自身が大切だと思うことをめいっぱいやってみてください。

以上が私からみなさんへのメッセージです。

ピッピ相談員

『疲れたら、早く寝よう。』

疲れていることをあんがい、自分では気づかないものです。
疲れていると、友達のなにげない言葉にカチンときたり、
むかついたりすることがあります。
疲れていると、なんだかイライラしてきます。
疲れていると、なんだかみんないじわるに
見えてきて嫌いになります。
心と体はつながっていて、
疲れると、いつもだと何とも感じないことが
やけにいやになったり、泣きたくなったりします。
疲れたら、早く寝よう。
ぐっすり寝ると、あらふしぎ!?
新しい朝に空気もうまいし、ごはんもうまい。
なんだかまわりもみんな優しく見える。
試してみて。
疲れたときは、早く寝よう。

うらら相談員

皆さんへメッセージ

悩みの相談が、電話相談からメール相談の今の形になって10年たちました。当時10歳前後に相談した子どもたちは、今は大人になっています。一方、そのころ、あなたたちは生まれましたね。今、あなたたちの悩みの多くは10年前の子どもたちも同じような悩みを抱えていました。しかし、新たな悩みも増えましたね。ここ10年で、スマホ(LINE)がはやり、いじめなども増えて、家族・友達との新たな悩みがでてきています。

悩みは一人で抱えずに、相談することが大切です。
親、先生、身近で信頼できる人に相談するとよいでしょう。でも、もう一人、あなたの相談相手に「ここなび」がいますよ。「ここなび」は自分の悩みが、「もしかしたら他の人も自分とおなじような悩みを持っているかもしれない」と思ったとき、「ここなび」10年間のQ&Aから教えてくれます。「友だち」、「家族」などのコーナーから見れるよね。でも、自分の悩みが、今までにない自分だけの悩みと思う時もありますね。この時は、私たち、ここなび相談員「どうしたらよいか」をみんなで考えます。答えは一つとは限りません。その時はいくつかの解決策を考えます。

このように、また一つ、自分だけの悩みが他の人にも役立つ事例としてQ&Aコーナーに残されます。この一つひとつの積み重ねが、「自分の悩みは他の人も持っているかもしれない。そのQ&Aを参考にしよう」と気づいた子どもに役立つことを願って、私たち、ここなび相談員は今日も相談して(話し合って)います。