社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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『こころのビタミン』

「春」・・・進級に進学 心ウキウキ? 胸がドキドキバクバク? 不安に期待?!
こんな複雑な気持ちは、私だけ?って思っている人も多いと思うけど、そう思っているのはあなただけじゃないよ!大丈夫(だいじょうぶ)!
今月の特集は、毎日がんばっているあなたのこころが少し軽くなる、そんな内容をお届けします。

自分のこころに目を向けてみよう

卒業・進学・進級などがある3月~4月はワクワクした期待感や、やっていけるだろうかという不安感、周りの勢いに何だかついていけない等、様々な気持ちが同居しているのではないでしょうか。
そんな時、本当は自分に自信がない、新学期が不安で仕方ないと感じていてもなるべく明るく振(ふ)る舞(ま)うようにして、頑張(がんば)ってしまっていませんか?

それが強くなり過ぎてムリをしていると「ムリしている自分の心」が、反乱を起こすこともあります。
「さみしい」とか、「不安」などという気持ちは、いくら「大丈夫(だいじょうぶ)」と打ち消そうとしても、心の中にモヤモヤといつまでも漂い続けるものです。

そんな時、自分自身の気持ちを受け止めてみましょう。
「私、今さびしいんだね」「私は今、不安なんだね」「私は今、悲しいんだね」「私は今、辛(つら)いんだね」と自分で、そのままの自分の事を受け入れてあげてください。

そして自分のペースでいいので自分の思いに目を向けてみましょう。

「なんでさびしいんだろう」「なにが不安なのかな」「なにが悲しいんだろう」「なんで辛いのかな」など、答えは出なくてもいいのです。
さびしがってちゃいけない、悲しんでちゃいけない、不安とか辛いとか言ってちゃいけないと頑張っていた自分に、本当の自分はこうなんだねと自分自身が最大の理解者になってあげてください。

そして自分が話やすいと思える人に自分の気持ちを伝えてみませんか。
思い切って自分の気持ちを伝えることで、あなたのSOSに気づいてくれる人がきっといるはずです。

~香(かお)りでリラックス~

心を落ち着かせてくれる香り。
香りの力を借りてドキドキや不安を取り除こう。

自分にとっていい香りが漂(ただよ)うと、気持ちが落ち着き明るくなる。
例えば、入浴剤、せっけん、香水(こうすい)、柔軟剤(じゅうなんざい)、新しい本のにおい、アロマ、お花の香り、海・木の香りなど、気持ちを楽にしてくれたり気分を上げてくれたりするので、お気に入りを見つけて不安なとき試してみましょう。

新しい(クラス・学校)でなじむ方法

新しいクラス、学校が変わるときは、わくわく、そわそわ・・・・・・。
うまくなじめるかなぁと思うよね。

私が高校に入学したときは、知らない人ばかりで正直ヘコみました。最初からそんな期待はしていなかったものの、知らない人ばかりだから、お弁当の時間は困りました。自分から声をかける勇気も持てず、読む本も用意していなかったから、なんと、生徒手帳を見ながら、お弁当を食べていたのだから、まわりも引くよね。

何日かたって、ある女の子が声をかけてくれました。

その日から、その女の子とその子の友達と三人でお弁当を食べることになったのです。
今は、SNSで入学前からお互(たが)いのことがわかるから良いですね。

今の私が、生徒手帳を見ながら、お弁当を食べていた昔の自分に言いたいとすれば、次のようなことです。

  • 一人でいるのが不安だからといって、すぐに友達をみつけなくてもいいよ。
  • 自分と合う人を探すのも、合わない人を知ることも、実はとても大切だよ。自分が無理せず、自然な笑顔が出せる相手なら、たぶん大丈夫(だいじょうぶ)だと思います。
  • 楽しい時間を一人で過ごすのもよし、友達と過ごすのもよし。今、自分がどうしたいのかを自分に聞いて選んでください。

その後、友達も出来て、学校生活にも慣れた私は、図書室に足繁(あししげ)く通い(※注1)、司書の先生ととても仲良くなったんです。そして、企業主催(しゅさい)の小論文に応募(おうぼ)したら、入選してアメリカ旅行に行くことになりました。一人でいる時間が長いというのも、意外な展開になることがあるんですね。

注1: 頻繁(ひんぱん)に行くこと。

「自殺願望」って?!

昨年は「自殺願望」に関連した大きな事件がありましたね。「死にたい」と思った若い方は悩(なや)みながらも「自殺」せず、「願望」しながらも懸命(けんめい)に生きていました。「自殺」と「自殺願望」は違(ちが)います。学校での「いじめ」による自殺も後を絶ちません。「いじめ」にあっても「生きたい」と思っていたけど、絶望して「自殺」した生徒もいました。

あなたは「死にたい」と思ったことはありますか、それとも、今、思っていますか?
中・高校生になると、一度はそう思うことがあります。長い人生では、何度も「死にたい」と思うことがあります。でも死にません。そのことについて考えたいと思います。

そもそも「自殺」は許されるのでしょうか。「他人に迷惑(めいわく)をかけなければいいのでは」と言う人がいます。正しいでしょうか。「自分の身体は自分のものか?」にどう答えますか。「自分のもの、当たり前だ」と思いますか。その答えを有名な哲学(てつがく)者に答えてもらいましょう。「そうじゃない。身体を”道具”として扱(あつか)ってはいけない。なぜなら人間は尊厳(そんげん)を大切にする生き物だから」と厳格(げんかく)な道徳を唱えたのがカントです。

「死にたい」を別な言い方をすると「人が生きる意味とはなにか」という問いにもなります。この問いに対する答えは一人ひとり違っているかもしれません。しかし、「死の哲学者」ハイデッカーによると、「2種類の生き方がある。世間に埋(う)もれた誰でもいいような生き方と、ほかでもない自分による真剣(しんけん)な生き方である」。ほかでもない自分による真剣な生き方は、自分の存在を受け入れ、本来の自分を見つけようとするあり方で、さらに「私たちは死のその瞬間(しゅんかん)まで、生が輝(かがや)くように懸命に生きよ」とも言っています。

では、どうすれば生が輝くように生きることができるのでしょうか。力強いメッセージを「生の哲学者」ニーチェからもらえます。「苦しみを受け入れることで強くなれるのだ。自分を成長させようとする意志が強く生きることにつながるのだ」。

とはいえ、意識しただけで強い意志はもてないですね。悶々(もんもん)とした状態、心を闇(やみ)の淵(ふち)から救ってくれるものは、なんでしょう。それは希望しかないのです。ただし、希望は待っていてもきません。希望は探し始めた人のもとに姿を現すのです。

子どものころ「自殺願望」だった「幸福の哲学者」ラッセルも「幸福は取りに行かなくてはならない」と言い、幸福になる方法を「幸福論」に書いています。

皆さんは「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎 著)を読みましたか(マンガもあり)。
「僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。だから誤りを犯すこともある。しかし― 僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。だから、誤りから立ち直ることも出来るのだ」、この言葉が私の心に残りました。

失敗から学ぶ名言・格言

○ 失敗は成功のもと

失敗を重ねることにより経験を積み重ね改良を重ねるので次回は成功する。失敗から学び取り、次回に生かす。それができたときには、成功がついてくるでしょう。 (ことわざ話材百科)

○七転び八起き

一度失敗したからといって、あきらめてしまったらやり遂(と)げる自信がなくなってしまいます。むしろ失敗は繰(く)り返すものと覚悟(かくご)しなければなりません。そして、「今度こそ成功させるぞ」というファイトをもって、何度も立ち向かっていく、何度しくじっても、へこたれず立ち向かって頑張(がんば)ることである。 (ことわざ話材百科)

○精神いっとう何事か成らざらん

やり遂げようと決心したら、熱中することが大事である。やる気をもって一生懸命(いっしょうけんめい)努力すれば、どんなことでもできないことはない、必ず道は開ける。 (朱子語類(しゅしごるい))

○弘法(こうぼう)にも筆の誤り

平安の三筆、空海(弘法大師)でも、書き損(そん)じをすることがある。どんな道に優れた人も天狗(てんぐ)にならず、失敗したら初心にかえって、自分を磨(みが)く日ごろの心がけが大切である。

●私のやった仕事で本当に成功したのは、全体のわずか1%にすぎない。99%は失敗の連続であった。 (本田宗一郎 本田技研工業の創業者)

●豊臣秀吉は、主人である織田信長の長所を見ることに心がけて成功し、明智光秀は、その短所が目について失敗したと言います。 (松下幸之助 商売心得帖より)

●わたしは、決して失望などしない。なぜなら、どんな失敗も、新たな一歩となるからだ。 (トーマス エジソン 米国の発明家)

●わたしは、決して失望などしない。なぜなら、どんな失敗も、新たな一歩となるからだ。 (トーマス エジソン 米国の発明家)

●何事かを試みて失敗する者と、何事も試みないで失敗する者との間には、計り知れない違いがある。 (ロイド・ジョーンズ 名言集 言葉のチカラ)

●もう、このへんでいいやと思ったら、その時は敗北している。 (元野球監督 広岡達朗)

●失敗しないことをいつも最優先に考えて行動していくと、無意識のうちに徐々に失敗していくといえる。 (佐々木直彦 経営コンサルタント)

●私は失敗をしない若い人っていうのは、あまり信用しない。何もしてないことを証明するようなものじゃないか。 (大橋洋治 全日空空輸会長)

こころの避難所

寒かった冬もあと少し。
皆さんかぜなどひいていませんか?
私は寒いのが苦手なので桜の季節が心から待ち遠しいです。

春は新しいことが始まる期待と不安でいっぱいだった学生時代を思い出しますが、それは今も変わらないことかもしれません。
春は出会いと別れの季節でもあり、皆知らず知らずの間に心もちょっぴり疲れてくる時期といえます。そんな時にストレスコーピングという対処法(たいしょほう)を教えてあげたいと思います。

ストレスコーピングとは様々なストレスの原因への対処法のことです。
誰でも新しい状況や、慣れない環境などでストレスを感じます。
ただ、そのストレスを上手く発散させたり、解決させたりする対処法をどれだけ持っているかでその人はストレスに強い人になれます。

心を無にして、目の前の事だけに集中するスポーツやお菓子作りなんかはおすすめです。そんなのちょっとめんどくさい、という人には可愛い動物の動画を見て癒されるのもよし、お笑いのDVDでたくさん笑うのもいいですね!
誰かに話を聞いてもらうことも、スッキリすると同時に自分の気が付かなかった感情に気がつくことができて気持ちの整理もできたりします。
つまり、どれだけ自分を機嫌(きげん)良くさせてくれたり、癒(いや)して元気にさせてくれる方法をもつこと=「こころの避難所」を持つことができるかが大切です。
そして、もしも誰かに話を聞いてほしいけれど身近に見当たらない時、もちろんここなびもお手伝いします!

他にもこんなサイトもあるのでぜひアクセスしてみてね。きっとあなたの力になってくれるはずです。

ティーンズポスト
あなたの春をあたたかい気持ちで迎えられますように。