社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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「コロナ禍で気づいた、学んだ大切なこと」

この1年間は新型コロナウィルス感染症が大流行して生活が大きく変わりました。
みんなはこの1年をどう感じ、どのように過ごしてきましたか?
今回の特集のテーマは、そんなコロナ禍で気づいたことや学んだことを相談員さんたちのそれぞれの視点から書いてみました。様々なことがあったこの1年間を一緒に振り返ってみよう!

うらら相談員

「コロナ禍で学んだ大切なこと」

新型コロナウイルスの感染が始まってから1年以上が経ちました。この一年、振り返ってみると、昨年3月の臨時休校から始まって多くの学校行事が縮小・中止・延期され、今まで誰も経験したことがない一年でしたね。今まだ収束していない状況ですが、ワクチンの効果により収束に向かうでしょう。そして、コロナ禍前の状況に戻った時、「あぁ、よかった」と安心するでしょう。でも、それでよいのでしょうか。多くの人が身体的な病気だけでなく、精神的にも悩み、苦しみ、また、中傷もありました。もしかしたら、数十年後にさらに強力なウイルスが発生するかもしれません。その時は、同じような苦悩、中傷を繰り返したくないですね。

私たちは今回のコロナ禍で学んだことをこれから生かしていく必要があります。では、何を学んだのでしょう? 学んだことは人によって違うかもしれませんが、私たちが共通して学んだ大切なことを考えてみたいと思います。二つの視点、コロナ禍で保護されている人たち(私たち)と保護してくれた人たち(※エッセンシャルワーカー)の立場からです。

※エッセンシャルワーカーとは、医療関係者(コロナウイルスの検査時や感染時の治療に当たっている人たち)だけでなく、私たちの生活の必需品(食料品など)を売ってくれる人たち、新聞・郵便・荷物などを配達してくれる人たち、電車・バスを運転する人たち、ゴミを収集してくれる人たち、高齢者や障がい者を介護している人たち、子どもたちを育ててくれる保育所・学校の先生たちのことです。

最初に、私たちが学んだ大切なこととは何でしょう?
それは他者(友だち、先生など)の存在だと思います。普段はおしゃべりや遊んでいた友だちが、臨時休校中、会えなくなりましたね。さびしかったと思います。人間は「社会的動物」だと言われています。「言葉」を持っていることが他の動物との違いです。極端な事例ですが、狼(おおかみ)に育てられた少年を人間社会に入れようとしましたが、長くは生きられませんでした。なぜでしょう。それは言葉を話せなかったからです。私たちは他者と話(対話)をすることで自らを成長させているのです。

次に、エッセンシャルワーカー(意味は、社会に必要不可欠な仕事をしている人たち)から学んだ大切なこととは何でしょう? それはエッセンシャルワーカーへの感謝の気持ちです。私たちは、今までエッセンシャルワーカーの仕事については興味や関心が低かったと思います。私たちはリスクにさらされて働くエッセンシャルワーカーの人たちにどれほど頼っているか、に気づくとともに、そのリスクの大きさを心に刻みたいと思います。

エッセンシャルワーカーの人たちの他に、私たちの心の痛みを和らげ、励ましたり、元気を与えてくれた、スポーツ選手、ミュージシャン、などの人たちもいたことを忘れてはなりません。

近い将来、今まで経験したことのない大きな変化(気候変動、地球温暖化)に出会うでしょう。その時は、他者と助けあい、励まし合うことが大切と思います。また、自分はどのような仕事をしたいか、今から考えることも大切と思います。

ミモザ相談員

「コロナ禍で気づいた大切なこと」

学校に行けない。
給食。黙って静かに。おしゃべりしないで食べなきゃならない。
マスク。もう顔の一部みたい。
運動会や文化祭、音楽祭、修学旅行。
行事という行事が中止で、思い出なんか作れやしない。
めっちゃ楽しみにしてたのに。
部活も試合もできない。
ずっと目標にして、練習してきた大会だったのに。
できないこと、ばっか。

できないことをあげたらきりがないから、できることを考えたらいいじゃん。

そう、アタマではわかってる。
でも、カラダとココロがついてゆかない。

私たちの生活はコロナになって、多くの人たちに支えられて成り立っていることに気が付いた。
医療従事者や保健所などで働く、エッセンシャルワーカーと呼ばれる人々に。
彼らには、感謝しかない。

だけど、今しかないこの一瞬。
なぜ?って思う。
悔しくて悲しくて。でも、どこにも怒りをぶつける先がない。

わたし、泣いていいよね。
いっぱい、泣いていいよ。
ガマンしなくていい。
こんなに、がんばってきたんだ。

たくさん泣いたら、大きな声で叫んだら、あなたと話したくなってきた。
今日、電話しようか。声が聞きたい。

いつも、ありがとう。
あなたがいてくれて、よかった。
また、必ず会おう。

にこ相談員

「コロナ禍で感じること」

コロナはこれまで目に見えなかったものを見えるようにしてくれた。

今まで普通にできていたことが、
明日も同じようにできるとは限らないこと。
あたりまえと思っていた日常のありがたみを感じる。

何か行動するとき、コロナというリスクを背負ってでも、
今やりたいこと?
今行きたい場所?
本当に今会わなきゃいけない人?
など自分にとって本当に
大切なもの・大切なこと・大切な人は何だろうと考えてみる。

時代が変わっても、場所が変わっても、コロナでも変わらないものがあること。
時間は同じように過ぎていく。
窓を開けていると鳥のさえずりが聞こえる。
雨の日も、晴れの日も、寒い日も、暑い日もある。
人には優しい真心がある。

コロナと深く関わって、日々奮闘(ふんとう)してくださっている方々には
本当に頭が下がる思い、感謝の気持ち。

でも出口の見えないコロナ禍の時代に
自分だけがこんなに努力しているのにと
思ってしまうこともあるかもしれない。

「自分だけ」という思いが強くなってしまい、
相手の気遣いのなさに我慢できなくなってしまうかもしれない。

そして自分だけ我慢するのは嫌になり、
3密を避けることよりも、
どうしても行きたい、やりたい、食べたい、観たいと
「自分だけ」が動き始めると
大勢いる「自分だけ」であふれてしまう。

「自分だけ」は本当に、自分一人の問題なんだろうか?

コロナ治療に携わって(たずさわって)いる感染症の専門家の寺嶋毅医師「医療現場の状況を伝えたい」と
届いたメッセージに森山良子さんがメロディをつけた曲が紹介されていました。
とても心に響く唄でしたので機会があったら聞いてみてください。

「つたえたい この場所から」
寺嶋毅(てらしま たけし)医師 詩
森山良子 歌詞(詩のアレンジ)・作曲