社会福祉法人町田市社会福祉協議会
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「大人でも悩んでいるよ」

ここなびでは、たくさんの方から悩みの相談が寄せられます。その中で昨年12月、このような質問が寄せられました。

「私、ず~っと気になっていることがあるんです。それは、「相談員さんに悩みはないのか」です。もしかしたら私たちがメッセージで解決案を送れて、少しでも力になれるかもしれません」

このメッセージを見た時、相談員のことを想ってくれるやさしい方がいて、とてもうれしかったです。またユニークですてきな考えだなと思いました。意外なことかもしれませんが、大人になっても悩みはつきません。今回の特集は大人でも悩むこと、悩みについての考え方などをいろいろな角度から、みなさんへお伝えするのでぜひ読んでみてね。

にこ相談員

「大人も悩んでいるよ」

「どんな状態が幸せなの?」
「どんな状態が幸せなの?」とたずねると「悩みがない状態」と答える人が多い。
でも、悩みのないことは幸せなのかな?
人はみな違う価値観がある。
相手が感じていることと自分が感じていることが全く同じということはまずないんだろうと思う。
今までの人生で様々なことに悩んできたし、今でもたくさんの悩み事が起きてくる。
でも、悩みにも経験値が有効で今まで悩んできたことが全て自身の蓄えになっている。
その経験値から悩んだときに何が一番重要な問題なのか整理することができるようになった。
そして自分が自然体でいられる状況を判断することができるようになった。
それは、たくさん、たくさん悩んできたから、また今でも悩むことが出来るからだと感じる。
だからこそ「今、ここ」が幸せなんだと感じられる心が存在するのだと思う。

ミモザ相談員

「大人でも悩んでいるよ」

ここなび相談員へのお心遣い、ありがとう!
大人になっても、悩みって尽きないもの。でも、それを聞いて、がっかりしないでほしい。
なぜなら…
悩むということは、より良い方向へと進もうとするための心の準備だから。
悩むと言う行為に至るのは、きっと現状の何かを変えたいと感じているから。
悩んでいる最中はもんもん、もやもや、霧(きり)の中にいるようで結構しんどい。
立ち止まったまま、進まない現状に、うんざりもする。

そんな時は、時々その”悩み“から離れてみる。
そして、自分の好きなことをしたり、スポーツでもいいし、もっと手軽にできること、例えば野菜をたくさん切るとか、机の上をめちゃめちゃ綺麗(きれい)に片付けるとか…
何でもいい、無心になって手を動かしてやってみる。
多分、アタマではなく、手や身体を動かしてできることがいいと思う。

そして、一度その悩みから離れて、すぐに解決しなくても、あきらめないこと。
時間がかかってもいいから、どんな自分でありたいか、その目標のためには様々な道があることを模索(もさく)すること、マイペースが大切。

きっとそうしているうちに、気がついたら、悩みのトンネルから抜けているはず。
この文章を書きながら、今も自分が悩んでいることに気が付いたよ。
まだ、トンネルを抜けてはいないけれど、その先にほのかな明かりがあると信じて。

さくら相談員

「大人だって悩んでいるよ」

大人も悩みます。今日は何を食べようかという小さなことから、あの人にあんなこと言っちゃってどうしようとか、あの人から嫌なこと言われてどうしようとか、私の将来どうなるのかなとか……

悩みの種類も数もたくさんです。でも、大人になって悩みの深さが変わりました。それは対処方法と経験値が増えたからです。悩みに対して、あの方法をためそうかな、それともこの方法にしようかな、ためしてだめな時にはこうしてみようかなど、対処方法をたくさん持っています。また、いろんな経験をしてきているので、この悩みはあの時の悩みと似ているな、そうするとそのうち解決できるな、など見通しが立てられます。若い時の経験と、ためして成功したり失敗したりの繰り返しと、色々な人の意見を聞いたり、色々な本や映画や漫画や音楽を通して学んだことがあるから、こう言えるのだと思います。

まるでゲームの主人公みたいだね。ここなびを読んでくれているみんな、今もし何かに悩んでいるとしても、その苦しみがずっと続くわけではないよ。時には休憩したり、寄り道したりしながら、少しずつ経験値と対処方法を増やして大人になっていくのを、心から応援しています。

きみどり相談員

「悩みとうまく付き合う(受け流すことも!)」

悩みはないです!と、言いたいところですが、大人になっても悩みはつきません。家族や友人との関係、自分自身の能力、自分という人間について、などなど・・・自分がみなさんと同じ年齢のころに抱えていた悩みとは内容は違うけれど、大きな視点からみると昔から同じようなテーマを角度を変えて、今も悩んだりしているなと思います。

昔と違うところと言えば、悩みとの付き合い方が少しだけ上手になったということかもしれません。悩みには自分ではどうにもできない悩みと、自分がどうにかできる悩みってありませんか。昔はともかく、どうにかしないといけない!と思っていたところもありました。どうにかしないなんて、逃げているようでいけないことだと思っていたのです。けれどある時、自分ではどうにもできないことってあるんだなと気づいたのです。

悩みと向き合うことは、勇気のいることですが、まずもやもやしたら何を自分が不安と思っているのか、悩んでいることを書き出してみます。(ここなびに相談するために悩みを書くことも、ここにつながるかもしれませんね)悩みがぼんやりとした姿だと、なんだかすごく大きなことのように感じて怖い、不安ばかりが大きくなるのですが、書き出してみると意外とスッキリしたり。そうすることで悩みに対して何か自分ができることがありそうか考えます。今の時点で何もできないことであれば、「明日は明日の風が吹く!(この言葉、好きです)風が吹いた時に考えよう!」と、とりあえず忘れます。(とは言え、すぐには忘れられないのですが)よく寝てよく食べて、楽しいと思うことに集中してみたり、気分転換できることに取り組んだり自分がいいコンディションでいることを心がけます。

もし自分がすぐにできることがありそうだったら、どんなことができるか書き上げていって、行動に起こしながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤(しこうさくご)します。全てが全てうまくいくわけではないので、悩みと長い付き合いになることもあります。そんな時は正直に言ってつらいです。けれど、年齢を重ねてわかったことは、その失敗から学んだことが後で成長すること、学ぶこともあるということです。要するに自分が悩みから得たものをどうとらえるか、そのとらえ方が大切だと。だから悩みと付き合うのは(今でもいやですが)、少し上手になったのかもしれません。

みなさんが真剣に自分の悩みと向き合って、相談してくれる、その勇気や行動力に私自身も大きな力をもらっています。書くことが苦手なら、周りの人に相談したり、本を読んでそこから何か新たな考え方やヒントを得たりすることもできるでしょう。ここなびに寄せられた他の人の体験を読んだりすることからも得るものがあるかもしれません。

ここなびに書くことですぐに悩みが解決したら、それはもちろん嬉しいことですが、そうでなくても、それが悩みと向き合う一歩になったら、その勇気に満ちあふれた背中をそっと支えたいなと、微力(びりょく)ながら、いつも思っています。お互い波にもまれながらも、休憩しながら、大きな人生の海を軽やかに泳いでいきましょうね。

明日は明日の風が吹く!